No.77 雪山のアニマルトラッキングが教えてくれたこと

急坂をのぼってとおげを左に曲がると

金剛山ちはや園地のキャンプ場

静かな雪の原にひとすじの足あと

何しに来たのかな?

写真 1  金剛山 ちはや園地キャンプ場(写真をクリックすると拡大します)
写真 1  金剛山 ちはや園地キャンプ場(写真をクリックすると拡大します)

目がなれてくると、

遊歩道にはいろんな形の足あと

どんな動物か想像そうぞうしてみるのは楽しいな*1

どんな動物か調べてみるのも楽しいな (1)

こたえはコチラ

写真 2  いろんな形の足あと(写真をクリックすると拡大します)
写真 2  いろんな形の足あと(写真をクリックすると拡大します)

炊事場すいじばのまわりを行ったり来たりする足あと

流し台には5本の指とつめのあとがくっきり

テン*2が食べものや水をさがしに来たのかな?

写真 3  炊事場のテンの足あと(写真をクリックすると拡大します)
写真 3  炊事場のテンの足あと(写真をクリックすると拡大します)

テンの足あとのそばに

ひょろ長いウンチが雪にうもれてる

虫も木の実も少なくなった真冬の森で

テンは何を食べているのかな? (2) 

注意:動物のウンチ(フン)を見つけても、感染症かんせんしょうのおそれがあるので、素手すででさわらないでね。もし、さわってしまったら、エタノールエチルアルコールで手を消毒しょうどくしてくださいね。

写真4 テンのウンチ(写真をクリックすると拡大します)
写真4 テンのウンチ(写真をクリックすると拡大します)

遊歩道のまん中に何かいる

ノネズミ*3のようだが動かない

寒さでごごえ死んでしまったのかな?

悲しいね。

でも、テンの貴重きちょうな食べものになるかもしれない

注意:動物の死体を見つけても、感染症かんせんしょうのおそれがあるので、素手すででさわらないでね。もし、さわってしまったら、エタノールエチルアルコールで手を消毒しょうどくしてくださいね。

写真5 ノネズミの死体(写真をクリックすると拡大します)
写真5 ノネズミの死体(写真をクリックすると拡大します)

雪山の動物のくらしは、たいへんきびしそうだけど

それぞれの動物がいっしょうけんめいに生きていて

それぞれがつながりあっているね

アニマルトラッキングはいろんなことを教えてくれる

【補足説明】

*1 ちはや園地に設置した赤外線カメラに写った動物の動画

見てみよう! 夜の動物たちのくらし:(第1回)ハイキング道や広場にやってくる動物 https://www.youtube.com/watch?v=1erM9YbnXRM

 

*2  テン(ホンドテン)

イタチの仲間。イタチは平地に住み、テンは山や森に住みます。テンの体長は45-54cm(しっぽ 15cm)でイタチより少し大きい。ちはや園地では、足あとをいちばん多く見かける動物です。

写真6 赤外線カメラに写ったテン(写真をクリックすると拡大します)
写真6 赤外線カメラに写ったテン(写真をクリックすると拡大します)

 *3  ノネズミ

ヒメネズミやアカネズミの仲間をまとめてノネズミと言います。

金剛山にはヒメネズミもアカネズミもいると言われています。ヒメネズミはアカネズミより少し小さくて、しっぽをのぞいた体長は6.5~10cm位です。長いしっぽでバランスを取って、細い枝やつるを歩くことができ、木の上で暮らしています。アカネズミは地上でくらしていて、うまくすみ分けています。写真5は、体長6cm位でしっぽが長くヒメネズミと思われます。補足説明1の動画に出てくるノネズミ(2:36-2:45あたり)はアカネズミでしょうか。

【参考文献】

(1)熊谷さとし、安田守

哺乳類のフィールドサイン観察ガイド

文一総合出版 2011.11

 

(2)林野庁関東森林管理局 赤谷森林ふれあい推進センター 

始めよう!ホンドテン・モニタリング~どうしてホンドテンなの?~

 解説資料は以下のホームページからダウンロードできます。

https://www.rinya.maff.go.jp/kanto/kanto/akaya_fc/zissenkankyoukyouikumanyuaru/tenmoni.html 

<ます 2022/1/21>

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